【働きがい創造企業に学生がインタビュー#19】安積濾紙株式会社様

こんにちは!Pleasure Support株式会社 学生スタッフの栁瀬です。
今回は、「働きがい」を主なテーマとしたインタビューを、安積濾紙株式会社様にご協力いただきました。
初めての対面インタビューで慣れておらず大変でしたが、この記事を通して皆様に安積濾紙様の魅力や私が学んだことを知っていただければ幸いです。

今回インタビューにご協力いただいたのは・・・

今回、インタビューにご協力いただいたのは、安積濾紙株式会社 代表取締役社長の安積覚様です。

安積濾紙様とは

安積濾紙様は、濾紙(ろし)の製造・販売を行っている会社です。
濾紙は多岐に渡って使用されていますが、濾紙や機能紙における活用はまだまだであり、これからも様々な分野や用途への可能性を秘めていると考えられています。
濾紙は、木や綿花からとれる原料によって作られています。そのため、SDGs活動をはじめ、常に環境に配慮しながら仕事を行うと同時に、商品を通じても地球環境保全に貢献していきたいといった想いで事業活動をしている会社です。

安積濾紙様の強み

強みの一つは、濾紙がそもそも特殊であるということです。濾紙は一般的な紙とは異なる性質があり、新しく参入しづらい業界ゆえに、国内では、競合企業が2~3社ほどしかいません。

また、少量多品種でお客様の要望に合わせた濾紙を製造・販売できるということも強みの一つとなっています。
インタビューの際に工場を見学させていただきましたが、一つ一つの濾紙にかなりの時間をかけ、丁寧な製造が行われていました。こういった見えていないところでの活躍があってこそ、顧客の方からの良い評価に繋がっているのだろうと感じました。

安積濾紙様のモットー

安積濾紙様では、常日頃から「楽しむ」「極める」をモットーとして仕事をされています。

楽しむ
仕事をする上ではどうしても辛いことや苦しいことがあります。逆に、それをやりがいに感じて楽しもうとすることが大切だと考えています。

極める
濾紙という特殊なものを用いているため、品質や技術で他社との差別化が必要です。海外の濾紙製造企業のように大量生産で安く販売するのではなく、少ない量でも顧客のニーズに柔軟に対応し、質の良い濾紙を届けることが重要だと考えています。こういった意味で、すべてのことに対して「極める」を掲げています。

働きがいについてのインタビュー

安積濾紙様が考える「働きがい」とは

安積濾紙様では、世の中の役に立つことが働きがいであると考えています。すべての仕事には、意味や役割があり、その仕事がたとえ単調であったとしてもどこかで役に立っている、とおっしゃっていました。

社員の意見の取り入れ方

重要な決定や会社の方向性は上層部が判断していますが、トップダウンのような経営方針ではなく、社員一人ひとりの意見を尊重するような会社経営を行っていきたいと考えています。特に、「下からの声を大切にすることが組織の一番良い形に近づくのではないか」と安積さんはお考えになっているため、親睦を深めるために社員とのコミュニケーションを大事にしているそうです。

下の写真は安積濾紙様の会社内にあるフリースペースのAZUMI Share Platform (ASP)です。

また、社員さんの意見を拾うために会社内で行っていることがいくつかあるため、ご紹介します。

取り組み①困りごとボード

ホワイトボードに、匿名で困っていることを書くことができます。その困っていることに対し、担当の方が1日以内に回答しなければならないそうです。
内容は、技術的なことから扉が重いといった職場環境のことまで幅広い困りごとが書かれています。

取り組み②改善提案箱

ネット上で提案箱に悩みや改善してほしいことなどを投稿することができます。(なんと!どんな内容であったとしても、1回の投稿につき600円がもらえるそうです!)
提出された提案は全社員が閲覧可能であり、その提案が採用されたのか、不採用となったのかまで知ることができます。
今までの提案例として、工場内でのあいさつを「”ご安全に”に変更してほしい」や、「工場内は機械の音が大きいのでマイクを導入してほしい」などが挙げられます。

工場での爆発!?を通じての気づき

2010年に本社のある大阪の工場で爆発が起こりました。不幸中の幸いで怪我人はいませんでしたが、工場が半年ほど機能できず、苦しい時期がありました。その際に大活躍したのが、安積濾紙様で働く社員さん達でした。
社員さんが仕事を「生活するための義務」としか感じていなかったのならば、到底成しえなかった出来事だったと安積さんは語ってくださいました。この出来事以降、周囲の環境(社員)が財産であり、また、外部要因があったとしても、それに動じないような会社のシステム作りが必要になってくると考えました。

これらを通して安積濾紙様は何かに守られていると思うようになり、神棚や感謝の気持ちをより大切にするようになったとのことです。

安積濾紙様でのSDGs活動

環境問題

「世界の中の安積濾紙」との観点に立ち、地球環境にやさしいフィルトレーション&セパレーションを研究し提案しています。フィルターの開発・製造・販売事業を通じて、環境マネジメントシステムを確立し、継続的に改善を行うことによって、地球環境への負荷を軽減するとともに、プラスの環境影響を拡大して、健全な地球環境の保全に向けて最善を尽くしています。

バングラディシュ

安積さんはもともと別の活動の一環でバングラディシュに訪れていた際、学校に通えず、十分な教育を受けることが出来ない若者にショックを受けました。毎日の井戸端会議だけを楽しみに日々を過ごしている姿を知り、心が揺さぶられ、こういった状況を何とかしたいと考え、現在、識字教室などに必要な金銭的な支援やボランティア活動への参加を行っています。
基本的にこれらの活動は、ビジネスにつなげようとは思っていませんが、もし働きたいとの希望があるならば安積濾紙様で働くことのできる環境は整えるとおっしゃっていました。実際に、バングラディシュの方が工場にて働いていました!

安積濾紙様今後の展望

グッドカンパニーを目指すために、まず、濾紙で日本一を目標に精進していきたいとおっしゃっていました。日本一になるためには、生産・社員ともに質の高い状態が大事だと考えています。
また、岐阜工場が出来たことで、今までは作ることができなかった性能の濾紙を製造することが可能になったため、海外での事業進出の割合も今まで以上に伸ばしていこうとされています。

学生インタビュアーの感想

安積濾紙様の社員さんの声を大切にしている姿に、とても感銘を受けました。会社は役員などの上層部の人たちだけでは成り立たず、役柄・役職関係なく社員全員がいてこそ成り立っているため、下からの声を大事にするべきなのだと再認識することができる良い機会となりました。

また私自身、濾紙は理科の実験以外での使用用途を知らなかったのですが、今回のインタビューを通して車のオイルフィルターや水槽のエアーポンプ、掃除機などの身近なものに使用され、さらにその濾紙がCO₂排出軽減に役立っているということを知るきっかけにもなり、改めて濾紙のすごさというものを学ぶことが出来ました。

会社概要|安積濾紙株式会社様

本社:大阪府大阪市東淀川区東淀川区小松4丁目2−15
TEL:06-6327-5145
HP:https://www.azumi-filter.co.jp/

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