こんにちは!Pleasure Support株式会社 学生スタッフの赤星と申します。この度は、株式会社エコリングの人事部長、下野大輔様に「働きがい」と「D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)」についてのインタビューを行いました。
この記事を通じて、皆さまに少しでも新たな視点や価値観をお届けできればと思います!
株式会社エコリング様とは?
2001年の創業以来、「なんでも買い取り」をモットーに成長を続け、日本国内に260店舗(2024年9月現在)、さらには海外にも事業展開しています。ブランド品・高級時計・貴金属だけでなく、そのほか日用品や雑貨など他社でお断りされるような品物も買い取りし、次に必要とされる方に繋げることでリユースの輪を広げています。
そして、リユースを通じて環境や貧困など社会問題解決に貢献している企業様です。
また、海外ボランティア活動「えがおプロジェクト」の実施やD&Iの積極的な取り組みなど多様な背景を持つ社員が活躍できる環境を創り出しています。
株式会社エコリング人事部長である下野様は、2012年4月に新卒で同社に入社しました。鑑定士としてキャリアをスタートさせ、兵庫、大阪、そして関東へと転勤を経験された後、現在は人事部長として社内外の多様な課題に取り組んでいらっしゃいます。
自ら飛び込み、結果が出た時の達成感
下野様は、学生時代から「バリバリ働くかっこいいビジネスマンになりたい」という像を描いていたそうです。
そのため、鑑定士や店長として、自分にできることを常に全力で仕事に取り組んできたと語ります。そして、会社の中のプロジェクトなどで、とりあえず手を上げてやってみることを大切にされていました。その飛び込んだ中で、
「自分が考えたことにチャレンジして、結果が出たとき達成感を感じましたね。それが私にとっての働きがいです」と語ります。
店長の経験で、比較的戦術を自由に実行できる中で、広告費の使い方や新たな取り組みなど、自身の仮説に基づく戦術を実行し、それが実際に成果を上げたときに大きな喜びを感じたと話します。
また、お客様からの「ありがとうございます」という言葉が、働きがいの一つであるとも強調されました。
ほとんどすべてのものを買い取っている同社だからこそ、こんなこともあるようです。
「お客様がガラクタだと思って『1000円で引き取ってくれたら充分だよ』という感覚で持ってこられたときに、高価な査定になることがあります。その時にいい意味で店内に悲鳴が聞こえることがあるんです(笑)」と。
そういったときに心の底からお客様に感謝されているなという感覚があるそうです。
その例として、ポケモンのぬいぐるみがなんと20万円(!?)になったこともあるようです。
世界どこへでもリユースを届けるために
エコリング様はリユース事業を通じて環境貢献を行っていますが、それだけでなく、D&Iにも積極的に取り組んでいます。なぜそのように多くの取り組みをしているのか気になったのでお聞きしました。
その背景には、エコリングのビジネスが「何でも買い取る」という方針に基づいていることがあります。
買い取った商品の中には、食器など日本では少し抵抗があり、リユースが難しい商品もあるそうです。しかし、発展途上国などでは、別の感覚のようで…
「日本人が使用していたというだけで、安心感を持っていただくことがあります。そういった日本の物を届けられる状況をつくるためには、発展途上国の方々の生活面の安定が重要です。そのため、そこに対してボランティアや寄付をしたいという気持ちがあります」とおっしゃっていました。
さらに、海外でリユースが根付けば海外で欲しいと思う人が増え、高く売れる、海外で高く売れるということは、日本の方から高く買うことができる、という循環になると考えているそうです。
お客様から感謝されることでエコリング様が大きくなったという実感があり、何か一つでも社会へ貢献することで、まわりまわって自分たちのためにもなるという自覚があるため、D&Iに積極的に取り組んでいるそうです。
多様性と社内の取り組み
現在、エコリングでは男性の育児休暇取得の奨励や女性活躍推進など、男女平等を重視した取り組みを進めています。
凝り固まった価値観だけではお客様の気持ちを感じにくいところがあるので、多様性など世間と同じようなバランスでやることによって世間に寄り添ったサービス提供ができるだろうと考えているそうです。
また、女性のお客様が多いエコリングでは、女性の意見を取り入れることが不可欠であるため、女性の管理職登用にも力を入れています。
下野様としても女性がキャリアアップを望んだときは、しっかりと支援したいという姿勢があるそうです。
多様化することで得られる気づき
加えて、今後さらに力を入れて取り組みたいものがあるのか非常に気になったので伺ってみました。
「会社としては、障害者雇用や外国人雇用にも積極的に取り組みたいと考えています。外国籍を持った方が、日本で鑑定の技術を学んでいただいて、現地でそれを広めていくことは非常に嬉しいことです」と語ります。
また、障害を持つ社員と働くことで、組織全体のコミュニケーション能力やチームワークが向上すると考えているそうです。
「今までマニュアルがなくてもできていたことが”難しいと感じる人がいる”という場面を経験したことがあるんです。そのときに、相手の目線に立って教えるという能力が上がった感覚がありました」と語ります。
部下育成やコミュニケーションにおいて、障害を持った方々や外国籍の方と一緒に働くことで、生活環境の違いや文化の違いから、新たな気づきが得られることが多いそうです。
そのため、障害者や外国籍の方と接することが、相手の立場に立って考える力を養うために非常に有効だとおっしゃっていました。
D&Iの成果と未来への展望
最後に、D&Iへの取り組みを行っていてよかったことをお伺いしたところ、下野様は「様々な価値観を持つ人々がいるからこそ、ビジネスの新しいチャンスが生まれる」とおっしゃっていました。
女性や高齢者、障害者など、多様なバックグラウンドを持つ社員たちの意見や視点が、エコリング様のサービスやビジネス戦略に新しい方向性をもたらすと考えているそうです。
その中で、一つの念頭として社会貢献と会社の経営は両輪で考えているので、無理矢理着手しないことは意識しているそうです。D&Iを推進することで、さらなる成長を遂げる未来を見据えていますね。
インタビューを終えて
私は、D&Iは一般的にマイノリティと呼ばれる方々が自分らしく働くことができるためにあると思っていました。
しかし今回のインタビューで、それに加えてマジョリティの方々にも多くの新たな気づきがあると感じました。
例えば、海外の方に「できたらやっておいて」と伝えても、認識が違うので「できないからやってない」という齟齬が起きる可能性があるそうです。文化の違いから起きた出来事ですが、今まで当たり前に通じると思っていたことでも必ずどこかにそうではない人がいます。
そのような知識・気づきが増えることで、次に行動する選択が変わります。そして仕事だけでなく、人としての考えの幅も広がっていくのだと考えました。
会社がD&Iのような取り組みを行っていることで、「個人として」も成長していく考えは、事業以外で持っていなかったので、非常に大きな気づきになりました。
会社概要|株式会社エコリング様
本社:兵庫県姫路市飾磨区 恵美酒213 錦ビル
TEL:079-243-1777(代表)
HP:https://ecoring.co.jp/